【書評】書くだけで自分が9割変わる

中司 祉岐 さん著、『書くだけで自分が9割変わる』を読みました。

本書では、やるべきことについて迷ったり、行動を後回しにしてしまう事について、自分を振り返ることで解決が出来ると説いています。

中司氏は「日報コンサルタント」という肩書で仕事をされており、経営者に対しても日報で日々を振り返ることをコンサルティングの一つにされているようです。

振り返り自体は、以前から僕も取り入れてはいるのですが、手法が少し異なり、こちらの書籍を読んでからは、手法を取り入れて実践しています。

振り返りの方法についての書籍はあまり読んだことが無かったので興味深い内容でした。

それでは紹介します。

自己成長のために日報を書く

本書は惰性的に毎日をすごしているところに、一日の振り返りを利用して、自分自身を成長させてゆく方法を説明しています。

振り返る時間は7分。

7分は集中ができる時間であり、その集中した7分を毎日積み重ねることで、一度に何十分も考えるよりも効率が上がると説明しています。

そして、うまくいかなかったことについての解決策を毎日考えるようにすることで、質の高い解決策を考えられるようになっていくといいます。

問題点の明確化

まずは解決策の前に、何が問題なのかを知らなくてはいけません。

その問題点の洗い出しにもこの振り返りを行うことが効果的であると説明されています。

毎日振り返りを行うことで、自分自身の問題が徐々に明確化してゆきます。

問題に対する解決策

毎日の振り返りで、その問題が明確化されたら、次にその問題に対する解決策を毎日振り返りの際に考えるようにする。

毎日同じ問題に対して向き合うことで、具体的な解決策が見つけられると説明されています。

具体的な方法についても言及

振り返り自体は、僕も少し前から独自の方法で行うようにしていました。

しかし、振り返りが自分の役に立っているかについては良く分かりませんでした。

それは、振り返りを行う方法が悪かったのか、まだ期間が浅いために結果が出てきていないだけなのかは分かりませんが、この書籍を読んで、中司さんの提唱している振り返りの方法を取り入れました。

長年振り返りを行い、今その経験を生かして日報コンサルティングを行っている程なので、その振り返りの方法も日々改良され、僕が勝手にやってたものよりかは、相当効果的なはずです。

手法については、本書の要になる部分かと思いますので、詳細は記載しませんが

振り返りシートが掲載されており、ダウンロードすることもできるようになっています。

振り返りを行うことでの副次的恩恵も

振り返りによって、問題点の明確化、その解決策の明確化ができ、目標ややるべきことを見つけることができたり、悩みを解決することができるようになります。

さらに、本書では上記に加えて思考力を鍛える効果もあると説明しています。

思考力とはつまり問題解決力ですね。

日々解決策を考える過程で、どんな問題にも立ち向かえる思考力が鍛えられるようになるとのことです。

また、僕が感じたのは、振り返りを習慣化とすることで、他の習慣も付け加えられるようになる効果も期待できるのではないかと感じました。

習慣化で大事なことは、小さい習慣から実施して行き、小さなことが習慣化されてきたときに、そこに付け加えるような形で新たな習慣を始める事です。

毎日の振り返りは、そういった習慣化のきっかけにもなると感じました。

日報に関する事以外のヒントも多く書かれている

本書の内容で、日報作成という振り返りを毎日行うことについて触れている部分は、全体の6割程度かなと感じました。

もしかしたら、実際は個別にコンサルティングを行うことで、それぞれの特性に応じた振り返り方法などを提案しているのかもしれませんね。

本書は一般的に記載しているからかもしれませんが、どちらかというと日報そのものの概念的なところが多く、色々な人の振り返りパターンなどはそこまで掲載されていない印象です。

スパッとハマれば実践にすぐに役立てられるような気もしますが、僕が実践したところ、どこまで振り返れば良いのか、一日の振り返りの際に『気づいた点』までを出していくと時間が7分では足りなかったりと、少し手法に迷いがありました。

7分で足りない点については本書でも言及されており、初めは足りないと感じるかもしれないが、それでも7分でやめる とあったので実践していますが少し不安です(笑)

では、残りの4割はどのような内容がかかれているかというと、中司さんがこれまでに取り入れてきた考え方や工夫になってます。

例えば、初めての分野のコンサルを行う場合には、その関連書籍を20冊読むなどです。

この手法について、本書で中司さんが紹介されていたのはジェームズ・C・コリンズ の『ビジョナリー・カンパニー② 飛躍の法則』という本でしたが

同じことが書かれていたなと思い出したのが、本田直之さんの『レバレッジ・リーディング』でした。

こちらは、僕がビジネス書をよく読むきっかけになった本です。

こういった、他の書籍にも紹介されているような様々な手法についても触れられており、いいとこ取り感もあります。


まとめ

日々の振り返りをする手法が書かれているという点で、僕にとっては新しい価値のある一冊でした。

様々なことにモチベーションを上げて取り組んでいる方には、この振り返りを行うことでの効果は期待できると思います。

本書を読んだだけでも、著者の中司さんは単に『日報・振り返りを続けてきたから変われた』というわけではなく、そこに変わろうという意志や知識の習得、行動する努力があったこそだと思えます。

なので、書くだけで9割なんて大げさな…とも思わないではないです(笑)

しかし、それも結果的には日報を『毎日休まず継続』できているからこそ、自身の能力を総合的に押し上げ、振り返りの効果をより高めているのでは?と思いました。

頑張っても結果が出ないのは、振り返りが足りないから

振り返っても結果が出ないのは、継続が足りないから

そんな感じに思えました。

振り返り、継続してやっていきたいと思います(`・ω・´)ゞ

 

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