【書評】人間を磨く~人間関係が好転する「こころの技法」

人間を磨く

田坂 広志さんの著書、「人間を磨く~人間関係が好転する「こころの技法」」を読みました。

私なりの書評を書きたいと思います。

理想的な人間力は欲望を捨てて聖者になることではないと説いています

理想的な人間になりたいと思い、「人間を磨く」ことを目標としたとき

田坂氏は、欲を捨てることでも「非」や「欠点」や「未熟さ」が無い人物となることでもないと説いています。

人とぶつからない人生、心が離れない人生が、良き人生ではなく、人とぶつかり、心が離れても、それを超えて深く結びつく人生。
それこそが、良き人生であると。

人とぶつかり、心が離れても、それを超えて深く結びつくには、自身の「小さなエゴ」を俯瞰して見ることができる「もう一人の自分」が必要であるとのことです。

「なぜ、欠点の多い人間が好かれるのか?」について

私がこの本を読もうと思ったきっかけは、この「 なぜ、欠点の多い人間が好かれるのか?」というフレーズが全面に出ていた(カバーにも記載されています)からです。

私の周りでもそういった人物はたくさんいます。

私の親友もそういった人物の一人で、良いところも欠点も知っていますが、色々な先輩方に面倒をみてもらえるキャラクター、いわゆるいじられキャラであったりします。

うらやましいと思う部分でもあるので、そういったことが、全面的にフレーズとしてプッシュされていたことから、本書を購入しました。

「かわいげがある」人になる心構えが書かれている

本書は「かわいげが無い」と言われた著者が、その言葉で気づき歩んできた内容が書かれています。

上記のように 先輩方に面倒をみてもらえる、いわゆるいじられキャラになるための方法論として読もうとしていた私は、目先の方法論に期待していたため、最初は少し観点が異なる(思っていたのとは違う)内容であると思いましたが、読み終えた後は、目先ではなくその奥にある真理のような部分が書かれた内容であると感じました。

欠点が多い=いじられやすい

そう捉えて本書を読んでいたのですが、単なるいじられやすいキャラクターを目指すという表面的な内容ではなく、多くの人に好かれる人の人間性というものを学べる本であるように感じました。

ぶつかった相手や嫌いな相手ともそれを超えて深く結びつく

本書の後半では、ぶつかった相手や嫌いな相手と関係を修復し、より深い関係を築くことについてメインに書かれています。

「小さなエゴ」がぶつかることは、互いの関係をより深いものにするチャンスであると捉え、それをするには、すべてを自分自身の責任として認める「引き受け」が必要であると説いています。

その上で、例えば喧嘩をした場合でも「私は、根に持っていない」「私は、気にしていない」「私は、こだわっていない」というメッセージを相手に送ることで、互いの関係を取り戻すことができるようになると書いています。

人生は問題解決力ではなく、人生の解釈力

ここについては、本当に共感する内容でした。

人との出会いを通して、自分が成長するための課題は何かを考えていくこと。

出会いの意味、出来事の意味を、正しく解釈すると、なぜか、自然に目の前の問題が解決していくと書かれています。

どんな困難でも前向きに捉える解釈力について、その技法を紹介した書籍となっています。

私の座右の銘は、大学時代に呼んだ著書「集中力」にあった「すべてのものに善を見出す」という、前向きに捉える意味も含まれた言葉なのですが、本書を読むと自分自身がまだまだだな・・・と思わせられました。

人生において一度読んでおいて良いと思える書籍です。

 

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